こよみ

カトリック教会の典礼暦

教会は、イエス・キリストの生涯、救いのわざを1年の周期で記念します。その大きな出来事は、①神が人になってこの世界に生まれてきて下さったという降誕と、②受難と死からの復活です。 この2つの出来事(救いのわざ)を中心にして1年の周期を考える暦を、典礼暦と言い、 クリスマスの4週間くらい前から始まり、1年を巡っていきます。カトリック教会では典礼暦にしたがって、典礼や朗読の配分、祭服の色などが決まっています。

待降節

クリスマスを準備する期間であり、典礼暦の始まりです。(約4週間)

降誕節

「主の降誕(クリスマス)」から始まり「主の公現」にいたる期間です。(約2週間)
主の公現:幼子イエスへの東方の三博士の訪問を記念しています。 本来は1月6日ですが、平日に信徒が集まるのが難しいことを考慮して1月の第1日曜日に祝っています。

年間

年間といわれる日曜日(主日)は通常33~34あり、それぞれ「年間第~主日」といわれます。年間主日は四旬節に入るといったん中断します。

四旬節

復活祭を準備する時期であり、「灰の水曜日」から始まり「聖木曜日」に終わります。

灰の水曜日

復活祭の46日前で四旬節の初日にあたります。 この日の典礼では、前年の「枝の主日」に使用された棗椰子(なつめやし)や棕櫚(しゅろ)の枝などを燃やした灰の祝別式と塗布式が行われます。

枝の主日

復活祭の一週間前の日曜日で聖週間の初日となります。 この祝日は、イエス・キリストがロバに跨り、エルサレムに入城したときを記念するものであり、 群衆は棗椰子の枝を手に持ち「ホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように。」(ヨハネ12:13)と叫んで迎えました。 そこでこの祝日では、棗椰子や棕櫚などヤシ科の植物の枝が祝別されます。

聖なる過越の三日間

復活祭前の木曜日、金曜日、土曜日の三日間であり、特別な典礼が行われます。

聖木曜日

最後の晩餐の記念がおこなわれます。司祭職の制定の日であるとみなされています。

聖金曜日

イエスの受難を思い起こす日であり、ミサはおこなわれません。

聖土曜日

土曜日の夜、復活徹夜祭といわれる夜中のミサがおこなわれ、復活が祝われます。 本来は日曜日に切り替わる深夜12時におこなわれるものですが、信徒の都合を配慮して土曜日の夕方から夜にかけてミサがおこなわれることが多いです。

復活祭

年間を通じ、キリスト教の最も大きな祝い日です。イエスが十字架上でなくなってから三日目に復活したことを記念します。 移動祝日といって日付が固定しない祝日で、通常は春分の日のあとの最初の満月に最も近い日曜日が復活祭となります。

復活節

復活祭から49日の間は復活節といわれます。

主の昇天

復活後のイエスが弟子たちの前から天に昇ったことを記念。 復活祭からかぞえて六回目の主日の後の木曜日が正しい日付けですが、キリスト教国でない日本では信徒の都合を配慮して日曜日に祝われます。

聖霊降臨(ペンテコステ)

主の昇天の木曜日から10日後の日曜日。(日本では翌週の日曜日。)弟子たちの上に聖霊が下ったことを記念。 キリスト教会が誕生した日であると考えられています。

年間

中断していた「年間」の時期が再開します。年間は「王であるキリスト」の主日で終了し、降誕節から新しい典礼暦が始まります。

教会暦と年間行事

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